メーカー名の由来は、車の名称から
アプリリアはイタリアのバイクメーカーで、創業者はバリエ・あるベルト・バッジオという人物です。
バイクメーカーの中には、創業者の名前がメーカー名になっていることがあります。
例えばハーレーダビッドソンなどはその代表的な例ですが、アプリリアはこの例には当てはまりません。
創業者の名前とアプリリアというメーカー名がどのように関係があるのかというのは、興味深い話と言えるでしょう。
バッジオは昔、「LANCIA APRILIA」という名前の車にとても憧れていました。
そのためバイクメーカーを創業するにあたり、この車にちなんでアプリリアという名称をつけたのです。
つまりアプリリアとは、もともと別メーカーの車のモデル名だったということです。
この事実はバイクの愛好家の中でもあまり知られておらず、知識として持っておくと豆知識として役に立つことがあるかもしれません。
ライダーの間では、メーカーの話になることがときどきあります。
このときにメーカー名の由来について語ることができれば、他の仲間から一目置かれるでしょう。
ちなみにLANCIA APRILIAは非常にスタイリッシュなフォルムの車で、バイクメーカーであるアプリリアもデザインにこだわるメーカーとなっています。
当時はモトクロスバイクからスタートした
アプリリアはさまざまなバイクを生産していますが、創業当時はモトクロスバイクを主に開発していました。
バランスの取れた完成度の高いバイクは、今でも通用するようなデザインとなっています。
荒れた路面でもしっかりと走ることができ、その性能はイタリア国内だけでなく、広く知られるようになりました。
特にアメリカ人にも支持されたのは、アプリリアが世界的に広まる大きなきっかけになりました。
アメリカは広大な土地があり、あまり道が整備されていない場所もたくさんありました。
そのためモトクロスバイクはこうした路面に適しており、多くの人が注目するようになったのです。
ただ、1980年代に入るとオフロードバイクは少しずつ人気が低下するようになりました。
そのため生産されるバイクも方針が変更され、スポーティなバイクが作られるようになりました。
1980年代中盤からは、レースにも参加
スポーツタイプのバイクに力が入れられるようになった結果、このメーカーはレースにも参加するようになりました。
レースではモトクロスバイクで培った性能を遺憾なく発揮して、優勝するまでに至りました。
現在では他のバイクメーカーの買収も経て、世界でもトップクラスの規模を誇るメーカーとなっています。
こうしてアプリリアはイタリアを代表する企業に成長し、今もなお前進を続けています。