メーカー「キムコ」の歴史
ホンダバイクの中枢にあると言っても過言ではないキムコ(KYMCO)は、台湾に本社機能を持つ中国のバイクメーカーです。
1964年に設立されて以来、バイクメーカーとして高い技術力を持ち、世界中から高く評価されています。
ホンダと技術締結を結び、ホンダがバイク製造を行う際には高品質なバイク製造の海外拠点の一つとして機能しています。
もともとキムコは、設立当初からホンダより技術供与を受けていました。
メインは排気量が少ない小型のスクーターですが、歴史の中ではアメリカンバイクやATVの製造や生産を行っていたこともあります。
キムコはキムコブランドとしてバイク販売を行うわけではなく、ホンダネットワークを最大限に活用し本場の台湾においてもホンダブランドとしてバイクの販売を行ってきました。
現在ではキムコブランドのバイクは台湾のみならず、ヨーロッパを中心に世界107か国で愛されており、年間で120万台以上のバイクを販売しています。
日本においては、2000年にキムコ・ジャパンが設立されました。
当初は台湾からのキムコバイクを輸入販売するための拠点として機能していましたが、2015年には台湾キムコが全額出資をするキムコジャパン株式会社へ切り替わりました。
現在ではキムコバイクの正規ディーラーとして、販売やメンテナンスなど幅広いサービスを提供しています。
また全地形対応車のATV製品にも力を入れていて、50cc~700ccまで幅広いラインナップで充実しています。
主なバイクのラインナップ
キムコの主力製品は、小型のスクーターです。
日本では2009年に2ストロークエンジンを持つ50ccモデルの販売が終了してしまい、日本国内で販売されているキムコバイクは4ストロークエンジンタイプのみとなっています。
ラインナップしているバイクには、スクーターのAK550やG-DINK250、レーシングS125などがあります。
ミッションタイプのバイクも製造してはいるものの、日本国内でお販売はありません。
またキムコが製造販売している全地形対応車ATVは、全モデルが日本国内で販売されています。
また、BMWが手掛ける電気自動車やスクーター、および小型エンジンはキムコが受託生産を行っています。
キムコはバイクブランドとしての知名度はそれほど高くないかもしれませんが、ホンダだけでなくBMWのバイクなども生産しているため、世界中においては幅広く普及しているのです。
特にヨーロッパにおいては、キムコのスクーターは大きなマーケットシェアを占めているという特徴があります。
ドイツとスペインにおいてはキムコスクーターは販売シェアがナンバーワンですし、イタリアでもナンバー3になるなどたくさんの人に愛されています。