高級乗用車のイメージが強いBMW社のバイク
高級乗用車で有名なBMW社のバイクは、大型バイクをメインに据えた製品ラインナップで、独のメーカー特有のハイスピード走行や長距離のツーリングに強みを持つ高い安定感に定評があります。
かつてのBMWはツーリングタイプが主力でしたが、近年はむしろ大排気量エンジンを持つスーパースポーツタイプやビッグスクーターに、より高い評価が与えられています。
国内では乗用車のジャンルで高級外車のブランドの印象が定着しており、BMWのバイクに憧れを持つライダーは多いはずです。
ですが、BMWのバイクを見たことはあってもその特徴は意外に認識度が低いようです。
バイクメーカーとしてみた場合のBMWの主力のバイクの特色や中古車相場を概観してみましょう。
もともと航空機メーカーだったBMW社のバイク
BMWは乗用車としてのブランドが有名なのですが、歴史はさらに古くもともと航空機のエンジンを作る会社がスタートです。
創業は1910年台と古く、バイク部門も10年後の1920年台には立ち上がっている老舗のバイクブランドなのです。
乗用車部門の創業は1920年台後半なのでバイク製造の方が、歴史があるということになります。
独特な技術を駆使したBMWのバイク
BMWのバイクの特徴は随所に見られ、他社に見られない独特のシステムを多く投入しています。
まず挙げられるのが水平対向2気筒エンジンで、ストロークにより発生する振動を抑えて車体を安定させるというメリットを与えます。
他にも乾式単板クラッチというスムーズなシフトのアップダウンを可能にするシステムやシャフトドライブ等、他のメーカーが持たない独自の技術を投入したバイクが多いです。
また、BMWのバイクは、単に速く走るというスポーツ走行性能より、疲れの少ない乗りやすさを重点に置いて設計されています。
そのため、長距離ツーリングを楽しむ方に向くバイクだといえます。
しかし、2010年には従来のBMW社のバイクには見られなかった、時代の主流の技術を取り入れた「S1000RR」を発表して驚きを与えました。
この車種は最先端のテクノロジーが詰まった大型のスーパースポーツタイプで、ハイパワーや高い旋回能力が高評価を博します。
さらに日本国内仕様として300㏄クラスのエンジンを搭載した車種も投入が予定される等、ターゲット層を多角化した展開でシェアの拡大を狙います。
フラッグシップはスーパースポーツタイプのS1000RR
BMWバイクの新車の売れ筋モデルは、ライバルメーカーと比べて高性能だと評価されるS1000RRです。
国産大型バイクオーナーから乗り換えるライダーの代替需要に応えているのです。
今後は免許の制限がなく、価格的に手が届く300㏄モデルが伸びることも考えられます。
BMWのバイクは長く人気のあるモデルが多く、中古市場での相場は車両の程度の良し悪しで大きく異なります。
年式が古いモデルであっても、手入れが行き届き整備されてキレイな状態の車両は高値で取引されます。
人気のS1000RRの中古車相場は110〜165万円と大きく幅があり、平均すると130万円程度です。